『空腹なぼくら』全巻ネタバレ感想・あらすじ・レビューまとめ

空腹なぼくら1巻表紙

ゾンビの食糧危機を救え!人類養殖計画、始動!!

2019年12月26日に第1巻が発売され、その設定の新しさから話題を呼んだ『空腹なぼくら』。

主人公・航はゾンビとなったが人間の理性が残っていて、ゾンビ達の食糧危機の救おうとします。

そこで思いついた『人類養殖計画』。

やっとの思いで、発見した生きた女性は元カノだった!?

大まかに、それぞれの巻のストーリーを先に紹介します。

これを読んで不快に思った方は読むのを控えた方が良いかもしれません。

1巻

性欲旺盛なおじさんと元カノに子供を作らせようとする。

失敗して、元カノに裏切られ、イケメンと結ばれる。

2巻

イケメンと元カノの子供を育て、性欲旺盛おじさんと子供を作らせる。

これは、成功。

3巻

性欲おじさんの単独行動で隠れ家崩壊。

そして、感動の退場シーン。

胸くそ展開に耐性ありますって方は、是非。

目次

『空腹なぼくら』のあらすじ

ゾンビによる人類養殖計画、始動!

人間がほぼ絶滅し、食糧危機に瀕するゾンビ社会。

人間の知性と感情を残したままゾンビ化した特異体質のワタルは、

仲間の食糧危機を打開するために“人類(エサ)養殖計画”“を思いつく。

それは…生き残った人間の男女を交配(セックス)させて

人類(エサ)を養殖するという壮大な計画だった…!

だが、やっと見つけた女が今も未練ある

元カノだったことから…!?

「斬新な設定!」「キツい、怖い、けど続きが読みたい」と

デジタル配信で大反響を巻き起こすゾンビ漫画の新機軸、ついにコミックス発売!!!!!!!

引用:小学館 空腹な僕ら 1
著:友安国太郎
¥660 (2021/10/11 23:44時点 | Amazon調べ)

『空腹なぼくら』の登場人物

航 (わたる)

空腹なぼくら 主人公の航 (わたる)

参照:『空腹なぼくら』1巻 友安国太郎 / 小学館

主人公の航は、ゾンビでありながら、人間だったときの知性や記憶が残っています。

航を含め、ゾンビになってしまうと人間しか食べることができません。

ゾンビは増え、人間は減りゾンビ達は食糧危機に陥ったため

航は、『人類養殖計画』を開始します。

【生前の航の情報】

航の父は、航が小学生になる少し前に蒸発しており、そこからは母に育てられました。

その後、当時付き合っていた「立花ユカ」と共に東京に上京しようとしますが、

立花ユカが交通事故で集合場所にたどり着けず、勝手にフラれたと勘違いしてしまう。

立花ユカ ※重大なネタバレあり

参照:『空腹なぼくら』1巻 友安国太郎 / 小学館

航の元カノ。

航の生前の秘密基地にて生存していたところ、航と再会し行動を共にすることになります。

『人類養殖計画』のため、航にカズと子作りするように強要されるが断固拒否。

ユウキに救出された際に、航を売る。

その後、ユウキとの間に女の子「海」を授かる

最後は、拘束を解いた航に噛まれゾンビに。

カズ ※重大なネタバレあり

空腹なぼくら カズ クズ

参照:『空腹なぼくら』1巻 友安国太郎 / 小学館

航の『人類養殖計画』に協力するという条件で、安全な生活を提供してもらっている

性欲おばけ、クズ、不潔

立花ユカと共に、航を売り、ユウキのコミュニティに入りますが

ユウキに、航の処分を任され失敗。

これによって、ユウキのコミュニティは崩壊した。

自身はその後も航と共に行動し、ユカの娘 「海」 と結ばれ、二人の子供を授かる。

海と息子を助けるために、ゾンビの群れに飛び込みゾンビになってしまいます。

最後は、男を見せ、妻と息子を航に託した。

ユウキ

空腹なぼくら ユウキ

参照:『空腹なぼくら』1巻 友安国太郎 / 小学館

爽やかイケメン。

学校に生存者のコミュニティを作り、統括している。

学校には、電気、水、自給自足の野菜などの設備があり、すべてユウキが管理している。

学校周辺のゾンビはあらかた討伐しており、安全圏を拡大していた。

しかし、拠点の移動の際に航をプールに沈め処分しようとするが、よりによってカズに任せてしまう。

案の定、しくじったカズのおかげで拘束を解いた航に噛みつかれ、ゾンビに。

海 (カイ)

空腹なぼくら2巻 海

参照:『空腹なぼくら』2巻 友安国太郎 / 小学館

ユウキとユカとの間に生まれ、航に育てられた。

航のことを「パパ」、カズのことを「おじさん」と読んでいる。

カズとの間に、二人の男の子「シュウ」と「コウ」を授かる。

シュウ

参照:『空腹なぼくら』3巻 友安国太朗 / 小学館

カズと海の息子で、長男。

悲しいことにおじいちゃん(ユウキ)とそっくりです。

航と共に、他の生存者を探す旅に出ます。

コウ

空腹なぼくら3巻 コウ

参照:『空腹なぼくら』3巻 友安国太郎 / 小学館

カズと海の息子で、次男。

どちらかと言えば、カズ似ですね。

臆病な性格で、生存者を見つける旅には出ず、母親の海とともに残る道を選択します。

『空腹なぼくら』の感想 (ネタバレあり)

1巻の感想 (1~8話)

主人公がゾンビになってしまった後の話というのは、珍しいなと思いますし

人間がどんどん減っていき、食糧危機になるというのは確かにな、と思いました。

空腹なぼくら 1話

参照:『空腹なぼくら』1巻 友安国太郎 / 小学館

なぜ主人公だけに知性が残っているのかは、まだ明らかになっていません。

 

『人類養殖計画』のため、なんとか男女それぞれ一人ずつ確保しますが、

まさかの、元カノという。。。

未だに忘れられない元カノ(しかも再開時はまだ両思い)と、たまたま捕まえたキモいおじさんで子供を作る計画

ちょっと考えたくないですね。。。

このあたりから、この作品の描きたいことがなんとなく分かりますね。

ゾンビ目線なのに、人間の心を深くえぐるストーリーなのです。

 

そして、ユウキの登場。

普通のゾンビものなら、この人が主人公なのでしょう。

最後は、なんともあっけない終わり方でしたが、

この作品はゾンビと人間の生存競争を描いた作品ではないので、妥当な進行だったと思います。

 

「航」目線で、ユカとユウキが幸せそうに子供をあやしているところを目撃するシーン

なんともいえない気持ちになります。

と、思ってこのコマを乗せてみたら、呆然と立ち尽くす航がじわる。。。

コマ単体で見ると、漫画で読んでいるときとは違う目線になりますね。

空腹なぼくら 1巻8話

参照:『空腹なぼくら』1巻 友安国太郎 / 小学館
著:友安国太郎
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2巻の感想 (9~14話)

航、カズ、海の三人の生活がスタートしました。

海は、航をお父さんだと思っています。

航は、海を『人類養殖計画』のための苗、エサだと思っていました。

そのために、海が大人になったらカズと性行させ、子供を作らせる計画を立てます。

空腹なぼくら 2巻

参照:『空腹なぼくら』2巻 友安国太郎 / 小学館

「海」は、世界が崩壊した後に生まれているので、同年代と話したこともないし、まともな教育も受けていません。

そのため、父親だと思っている航の言葉を全て鵜呑みにします。

そこで、海にカズと子供を作るように指示し、海もお父さんを喜ばせようと受け入れます

しかし、航に親心が芽生え、、、という展開なのですが

その辺で拾ったキモいおじさんと、娘が小作りとか、見てられないですよね。

ほんと、嫌な展開つくるのお上手です。。

空腹なぼくら2巻

参照:『空腹なぼくら』2巻 友安国太郎 / 小学館

その後、なんだかんだあってきちんと恋愛関係で二人は結ばれます。

海にとっては父親とカズ以外の人間を知らないわけなのですが

それでも、年の差が35歳ほどありますからね、

実際にこのような状況になったら、変態で不潔なおじさんでも好きになってしまうのかは疑問が残ります。

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3巻の感想 (15~20話)

遂にカズと海との子供が生まれます。

航が赤ちゃんを取り上げ、遂に計画が進歩する!

と思いきや、航の理性がトんでしまい、赤ちゃんを食べようとしてしまいます

空腹なぼくら3巻

参照:『空腹なぼくら』3巻 友安国太郎 / 小学館

最愛の娘の子供であり、『人類養殖計画』の第一歩目となった、大切な赤ちゃんを食べようとした航は、

自ら、隠れ家から姿を消し理性が戻るのを待ちます。

時々、人間の理性を失ってしまう航ですが、何がトリガーとなっているのかは分かりません。

別行動となった航は、定期的に生活物資を届け、カズ以外とは接触しないようになります。

そして、大事件が起きるのです。。。

カズは海のために、クリスマスプレゼントを調達しに町に単身で出向きます。

無事に帰ってきたと思ったら、ばっちり匂いで追跡されていました

カズはほんとに失敗ばかりですね、、、。

しかし、今回は海のためにとった行動なので少し同情してしまいます。

あらかじめ決めていた救援信号であるクラクションを鳴らし、航に助けを求めますが

駆けつけるまでに時間がかかり、なんとか持ちこたえる必要がありました。

空腹なぼくら3巻

参照:『空腹なぼくら』3巻 友安国太郎 / 小学館

いやぁ、定番の展開なのですが、やっぱりドキドキしますね。

妻か息子か、どちらかしか救えないとしたらどちらを選びますか?

カズは、海を救う選択をし、息子の手を離します。

そこに、航がギリギリで到着し、なんとかキャッチします。

ゾンビの大群に埋もれる航を救出すべく、カズもゾンビの群れに飛び込みます。

もう嫌な予感しかしないですね。

息子を持った航を先に逃がし、時間を稼ぐカズ。

いや!役割逆やろ!!!と皆さんツッコんだことでしょう。

案の上、カズはここで退場です。

今まで散々迷惑をかけていた、カズの退場シーン。

最後の最後に、父親として格好いいところを見せてくれました。

ほんとに、憎ったらしいキャラクターだったのですが

いざ、いなくなるとさみしいものです。

とくに、航がカズの手を握って看取るシーンでしばらく二人の最後の会話が続くのですが

めちゃめちゃ泣けるのです。マジでキツイ。

まさかカズに泣かされるなんて、読者全員思っていなかったでしょう。

そして時は流れ、カズと海の子供二人はずいぶんと大きくなりました。

航は、長男のシュウをつれて他の生存者を探しに行くたびに出ます。

著:友安国太郎
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Twitter上のみんなの感想

各サイトの評価

1巻 Amazonのカスタマーレビュー 

73件の評価のうち、星5つは43%と少し物足りない結果でした。

低評価の理由は、やはり胸くそ悪いストーリーです。

1巻は、元カノをキモいおじさんに差し出したり、

イケメンに滅多打ちにされ、元カノと子供を作っていたりとハードな展開です。

胸くそ悪いストーリー、僕は大好きですけどね。

2巻 Amazonのカスタマーレビュー 

35件の評価のうち、星5つは74%と1巻よりかなり良い評価となりました。

1巻で読者が厳選されたのでしょうか。

2巻は、航が父親目線で、娘がキモいおじさん結ばれる葛藤を描いていましたが

これはこれで、しんどいですよね。

3巻 Amazonのカスタマーレビュー 

42件の評価のうち、星5つは63%と2巻と同様に良い評価でした。

航目線で、孫の誕生と自身の空腹の葛藤。

そしてカズの退場と3巻もハードです。

カズの最後を是非、見届けてください。

作品情報

基本情報

作品タイトル空腹なぼくら
作者友安国太郎
出版社小学館
巻数既刊3巻 (2021/08/24現在)

舞台は香川県琴平町

作品中には、香川県琴平町に実際に現存している建物が多く登場します。

宮脇書店、ジョイ、マルナカ、琴平駅などなど

私の出身も香川県なので、実際に見たことのある建物がちらほら発見できました。

特に、琴平駅には何度かお世話になりました。

JR琴平駅から琴電琴平駅までの乗り換えダッシュは、中讃地区民はおなじみだと思います。

連載状況

作者のTwitterより、休載のお知らせ。

『空腹なぼくら』1~3巻 まとめ

いかがだったでしょうか、

じんわり嫌な気持ちになる『空腹なぼくら』。

ちょっと変わり種な漫画を探している方にはオススメです。

是非、航に感情移入しながら読んでみてください。

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